ファイルメーカーのボリュームライセンス体系

ファイルメーカーは比較的ボリュームライセンス体系が分かりやすく設定されています。AVLA/VLA/ASLA/SLAの違いとはを簡単に解説します。

企業でファイルメーカーを導入するにはパッケージではなくボリュームライセンスを活用します

ファイルメーカーのボリュームライセンス体系ボリュームライセンスとはアプリケーションを大量に利用する場合、一つのボリュームライセンスキーでインストールできライセンスを管理することができます。

もし、これをパッケージ版で何十、何百と購入していては管理することが煩雑になってしまいます。

しかしボリュームライセンス体系は複雑なイメージがありますが、ファイルメーカーのボリュームライセンスは比較的分かりやすい体系になっているので、安心して導入することができます。

AVLA、VLA、ASLA、SLAの違いとは?

なんだか頭文字を略されているので日本人にはパッとイメージしにくいですが、大して難しくありません。
ではどうなっているかを見て行きましょう。

  支払い 最低数 アップグレード権 単価
AVLA(Anual Volume License Agreement) 毎年 5ライセンス あり 11,400円/本~
VLA(Volume License Agreement) 一度 5ライセンス なし※ 34,200円/本~
ASLA(Anual Site License Agreement) 毎年 25ライセンス あり 8,730円/本~
SLA(Site License Agreement) 一度 25ライセンス なし※ 26,200円/本~

※VLA,SLAは永続ライセンスのため、購入時のバージョンを使い続ける必要がありますが、アップグレードライセンスを購入するこで最新バージョンを利用することができます。

導入数が多ければASLAまたはSLAにするとお得になるファイルメーカー

このように見てみると、FileMakerのボリュームライセンス体系は親切です。
利用するだけ購入し、その拡大性やバージョン管理をどのようにするかを考えるだけです。

ファイルメーカーと直接契約できるのもサポート面で安心できる要因だと言えます。

この料金体系を元に導入環境に適したライセンス体系選びをまとめてみます。

低価格で適したファイルメーカーのボリュームライセンスを選択する方法

インストール25台未満で最新バージョンを使わず稼働しているファイルメーカーのシステムを永続的に利用する

VLAが最適でしょう。
購入時のバージョンを2年半以上使い続け、25台以上にならないのであればVLAを選びましょう。

インストール25台未満だけど常に最新バージョンでアグレッシブなシステム運用をしたい

AVLAが最適でしょう。
バージョンアップするごとに、様々な機能追加が行われてきます。
iOS対応のFileMakerGoとの連携から拡張子も変更され、最新バージョンでなければ利用できなくなりました。
Appleの子会社だけあってiOSとの連携は非常に魅力的なので、常に最新バージョンでシステム運用したのであればAnual体系を選びましょう。

インストール25台以上で稼働中のシステムが安定しているのでアップグレードは今後も考えない場合

SLAが最適でしょう。
Site Lincens体系になることで1本あたりの単価が下がってきます。
更に、ここには記載していませんが購入数が増えれば増えるほど1本あたりの単価が下がるのもボリュームライセンスで購入するメリットです。
システム管理者は安定していれば無理に手を加えたくないと考えるものですので、対費用効果を考えてもSLAがこの場合は最善策となります。

インストール25台以上で今後もFileMakerを使ったシステムを改善しながら拡張をし続けている

ASLA一択です。
ビジネスの成長に合わせて社内ですぐに機能追加・改善がスピーディーにできるのがファイルメーカーの最大のメリットであり、ここを活かすのであればASLAで1本単価を最大限下げつつ最新バージョンを常に利用できるようにしましょう。
最新バージョンはFileMaker社からメールでダウンロードリンクとライセンスキーが送られてくるので、まずはダウンロードしておいてシステム構築とローンチのタイミングに合わせてインストール・アップグレードの対応をしていくようにします。

コスト削減とシステム価値の向上もシステム管理者の重要なミッション それを叶えてくれるのがファイルメーカー

外部に社内のスキームに完全マッチさせたシステム構築・保守を依頼すると、数百万円・数千万円などとんでもない額に膨れ上がってしまいます。
そして、機能追加や修正などを依頼しても的確に伝えることができなかった場合、使えないシステムが出来上がってしまいます。

しかしファイルメーカーであれば直感的な構築ができその工数も非常に短縮できるのでより現場に必要とされるものが素早く提供できます。

このメリットを最大限生かすためにも、ライセンス体系の選択は非常に重要なポイントにもなりますので、導入の際には今一度全体的な方向性を再度確認して、上記の料金体系と選択方法をご参考にしてみてください。

2 コメント “ファイルメーカーのボリュームライセンス体系”

  1. ㈱関西ともや松山秀樹 より:

    fileMakerPro Ver10のライセンスキー4本あります。
    PC複数台数で使用できません。(他で使用中のメッセージが出ます。
    他のライセンスが必要ですか?

    1. fm より:

      4ライセンスで4台にインストールなら追加ライセンスは必要ありません。

      以前似たような症状がありました。
      FileMakerProAdvancedVer11ボリュームライセンスで、
      購入数以下インストールしていたにも関わらず、
      FMを起動するとアラートが表示されて起動でない、または利用中急にアラート表示で落ちてしまいFM起動できなくなり、
      その際PCを再起動で対応していました。

      //filemaker-jp.custhelp.com/app/answers/detail/a_id/8828
      にアクティベーションについて解説がありました。
      ソフトウェア内部でアクティベーションが完了となっているので、もしかしたらレジストリなどに書き込まれているのかもしれません。

      ちなみに、FileMakerの再インストールを数回行ったりしましたか?

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